こむら返り

足がつる・こむら返りの原因と漢方薬「芍薬甘草湯」|えびすクリニック

足がつる・こむら返りとは?

突然ふくらはぎなどの筋肉が強く収縮し、痛みを伴う状態を「こむら返り」といいます。夜間や明け方、運動中などに起こることがあり、「足がつる」「足のつり」とも呼ばれます。

こむら返りの原因は一つではありません。筋肉疲労、発汗や脱水、電解質の異常、薬の影響、神経や血管の病気など、さまざまな要因が関係します。

足がつるときに用いられる漢方薬の一つが、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)です。ただし、すべてのこむら返りに適しているわけではなく、副作用にも注意が必要です。

足がつる原因

こむら返りには、次のような要因が関係する場合があります。

  • 長時間の運動や筋肉の疲労
  • 大量の発汗、脱水
  • カリウム・カルシウム・マグネシウムなどの電解質異常
  • 長時間同じ姿勢でいること
  • 妊娠中の身体の変化
  • 一部の薬剤の影響
  • 神経・血管・腎臓などの病気

特に、何度も繰り返す場合や、日常生活に支障が出る場合は、原因を確認することが大切です。

足がつったときの対処法

ふくらはぎをゆっくり伸ばす

ふくらはぎがつった場合は、膝をゆっくり伸ばしながら、足先を身体の方へ向けて筋肉を伸ばします。無理に強く引っ張らず、痛みの程度に合わせて行いましょう。

安全な姿勢で休む

運動中であれば、いったん運動を中止します。転倒しないよう安全な場所で休み、症状が落ち着くまで無理をしないことが大切です。

発汗や脱水がある場合は水分補給を

大量に汗をかいた場合などは、状況に応じて水分や電解質を補給します。ただし、心臓や腎臓の病気などで水分・塩分制限を受けている方は、主治医の指示に従ってください。

足がつるときの漢方薬「芍薬甘草湯」とは

こむら返りの記事に掲載している漢方関連の画像

芍薬甘草湯は、芍薬(シャクヤク)と甘草(カンゾウ)という2種類の生薬からなる漢方薬です。

医療用の芍薬甘草湯には、急激に起こる筋肉のけいれんを伴う痛み、筋肉・関節痛、胃痛、腹痛などの効能・効果が認められている製剤があります。

こむら返りに対して処方されることがありますが、症状の原因や体調、併用薬などを確認して使用することが重要です。

芍薬甘草湯は誰にでも効果がありますか?

芍薬甘草湯の効果には個人差があります。また、足がつる原因によっては、漢方薬だけでなく、原因となる病気や電解質異常などへの対応が必要です。

芍薬甘草湯は毎日飲んでも大丈夫ですか?

自己判断による長期間の連用は避けてください。医療用製剤の添付文書では、治療上必要な最小限の期間の投与にとどめるよう注意されています。

服用の回数や期間は、使用する製剤と医師・薬剤師の指示に従ってください。

芍薬甘草湯の副作用と注意点

芍薬甘草湯は漢方薬ですが、副作用のない薬ではありません。特に甘草に含まれる成分の影響に注意が必要です。

偽アルドステロン症・低カリウム血症

芍薬甘草湯によって、血液中のカリウムが低下する「低カリウム血症」や、血圧上昇、むくみなどを伴う「偽アルドステロン症」が起こることがあります。

次のような症状が現れた場合は、服用を中止し、速やかに医療機関へ相談してください。

  • 手足の力が入りにくい、筋力低下
  • 強いだるさ、筋肉痛
  • むくみ、急な体重増加
  • 血圧の上昇
  • 動悸、息切れ、めまい

このほか、まれに重い不整脈、筋肉障害、間質性肺炎、肝機能障害などが報告されています。息苦しさ、失神、著しい筋力低下などがある場合は、速やかな医療評価が必要です。

服用前に必ず確認したいこと

低カリウム血症、アルドステロン症、ミオパチーがある方には、医療用の芍薬甘草湯が禁忌となる場合があります。

また、利尿薬を使用している方、ほかの甘草を含む漢方薬やグリチルリチン酸を含む薬を服用している方は、相互作用に注意が必要です。

高齢の方、妊娠中・授乳中の方、持病のある方も、自己判断で服用せず医師や薬剤師に相談してください。

マラソン・ランニング中のこむら返りと芍薬甘草湯

マラソン、トライアスロン、長距離ランニングなどでは、筋肉疲労や発汗などに伴い、足がつることがあります。

芍薬甘草湯を使用する例もありますが、レース前に服用すればこむら返りを確実に予防できるというものではありません。

また、「運動の30分前に必ず服用する」といった一律の飲み方はおすすめできません。

運動中に繰り返し足がつる場合は、運動強度、体調、休息、水分・電解質補給の状況などを確認し、必要に応じて医師へ相談しましょう。

足がつる症状で病院を受診した方がよい場合

次のような場合は、内科などの医療機関で相談することをおすすめします。

  • 夜間や明け方に何度も足がつる
  • こむら返りが頻繁に起こり、睡眠に支障がある
  • 薬を飲み始めてから足がつるようになった
  • 足のつりに加えて、しびれや筋力低下がある
  • 脱水や電解質異常が心配
  • 腎臓病や糖尿病などの持病がある

片脚の急な腫れ・赤み・強い痛みがある場合は、血栓など別の病気の可能性もあります。胸痛や息苦しさを伴う場合は、救急受診が必要です。

よくある質問

Q. 足がつるのはカリウム不足ですか?

カリウムなどの電解質異常が原因となる場合はありますが、すべてのこむら返りがカリウム不足によるものではありません。自己判断でカリウム製剤を使用せず、必要に応じて検査を受けましょう。

Q. 夜中に足がつるのは病気ですか?

夜間のこむら返りは、明らかな病気がなくても起こります。ただし、頻繁に繰り返す場合や、しびれ・筋力低下などを伴う場合は受診をおすすめします。

Q. 芍薬甘草湯は市販薬でも購入できますか?

市販の芍薬甘草湯もあります。ただし、製剤によって用法・用量や注意事項が異なります。持病がある方やほかの薬を服用している方は、購入前に薬剤師などに相談してください。

Q. 芍薬甘草湯を飲み続けてもよいですか?

自己判断での連用はおすすめしません。低カリウム血症などの副作用に注意が必要であり、症状が改善しない場合は原因を再評価する必要があります。

Q. こむら返りで血液検査は必要ですか?

すべての方に必要というわけではありません。繰り返す症状や持病、服用薬などに応じて、腎機能や電解質などの検査を検討します。

大阪・今里で足のつり・こむら返りのご相談なら

大阪市東成区・大阪メトロ今里駅4番出口近くのえびすクリニックでは、内科診療を行っています。

繰り返す足のつりや、服用中のお薬との関係、電解質異常などが気になる方はご相談ください。症状や診察結果に応じて、必要な検査や治療方針を検討します。

所在地:大阪市東成区大今里南1-1-23 フォーラムプレイス今里駅前103

電話:06-6224-3114

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参考情報

医薬品の効能・効果、副作用、禁忌、相互作用などについては、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が公開する医療用芍薬甘草湯の電子添文を参考にしています。

PMDA|ツムラ芍薬甘草湯エキス顆粒(医療用)

※本記事は一般的な医療情報を提供するものであり、個別の診断や処方を行うものではありません。薬の使用については、医師・薬剤師にご相談ください。