バルデナフィル錠 (レビトラの後発薬)について
レビトラはバイアグラに続いてバイエル社より発売され、バイアグラに比べると食事の影響を受けにくく、即効性と効きが強いのが特長です。何より強いのがいいとお望みの方には有効な選択肢ですが、最も効果的に使うための食事のタイミング、副作用などについてご紹介します。
*レビトラは2021年にバイエル社が製造中止を決定し国内での在庫はありません。ただし、2020年に特許が満了していますので、レビトラと同等の効果をご希望の方は、後発薬バルデナフィル錠をご利用下さい。
レビトラ(バルデナフィル)概要
有効成分 | バルデナフィル クエン酸塩化物 |
用量 | 20mg/10mg |
服用方法 | 1回1錠 |
発現時間(効くまでの時間) | 約30分 |
作用時間(効いている時間) | 20mg:約8時間、10mg:約4時間 |
服用間隔 | 24時間以上 |
主な副作用 | 頻出順 ほてり、頭痛、鼻閉(鼻詰まり感)ほか |
―用量―
20mg 1錠 1500円
―効くまでの時間―
溶けやすく吸収も早いため、飲んでから早い方で15分、概ね30分程度で効きが感じられますが、念のためご予定の遅くとも約1時間前に飲むのを基準とするとよいでしょう。また、レビトラは陰茎の毛細血管に器質的に作用する薬で、性的な刺激がない限り、飲んだからといって自動的に勃起するものではありませんが、あまりEDの症状が進んでいないが服用すると何もしなくても効果を感じることがあります。
―効いている時間―
効果の発現から20mgで約8時間、続きます。これは次の服用方法で説明してあるように飲み方がより適切だったか、他にご自身の体調などで時間が前後することがあります。
―服用方法―
どうやって飲むか?
水やお湯などで服用して下さい。あえて果汁や炭酸飲料などで飲む必要はありません。また、当院で扱うレビトラのジェネリック20mgは錠剤の中央に割線が入っていますので、10mgで充分と効果が得られるとわかっている方は、必要に応じ2つに分けて(10mg×2回として)使うこともできます。
食事のタイミング
レビトラはバイアグラに比べると食事の影響は受けにくいのですが、全く受けないというわけでもありません。バイアグラと同じように、脂っこい食事をとった後や満腹の状態で服用すると、思っていたような効きが期待できないことがあるので注意がひつようです。どうしても食事を摂らざるを得ないときは、食後すぐにではなく2時間ほど経過してお腹がこなれてからのほうがより良いです。
食事の内容
レビトラを使用する時は、揚げ物や肉料理など脂っこい食事はできるだけ控えるようにして、腹八分目よりもやや少なめに。レビトラは有効成分の吸収が早いのが特徴といっても、脂肪分が多いと小腸内で吸収が妨げられてしまうからです。せっかく薬を使うのですから、その日だけは油脂分の多いものは食べたくても少し我慢していただくと、その甲斐が得られるというものです。
飲酒について
特に不安や緊張が原因でEDが起こっている方のような場合には、アルコールがもたらすリラックス効果を期待して、食事時にあえて適量の飲酒をはさむのも一つの手です。ただし、ご自身はお酒に強いと自認していても、大量飲酒は勃起に関わる神経の伝達自体を妨げる可能性があるので、当日はほどほどの量にした方が良いでしょう。
―副作用―
レビトラには陰茎内の血管を拡張させ血流を内部に留め、勃起状態を萎えにくくする作用があります。この作用が顔に現れた時にほてり、鼻では鼻が詰まった感じ、頭では頭痛といった症状が起こることがあります。ふつう起きても軽微なもので数時間でなくなりますので心配のし過ぎは不要です。頭痛が性行為の邪魔と感じるほど強く現れた場合には頭痛薬は併用は可能です。いずれの場合も気になることがもしあれば医師に相談して下さい。
レビトラは硝酸剤、NO供与剤(ニトログリセリンなど)を服用中の方、低血圧および治療による管理のされていない高血圧患者、シルデナフィルに対する過敏症、脳梗塞・脳出血・心筋梗塞が6ヵ月以内におこった、心血管障害で性行為が不適当であると診察された、網膜色素変性症をもつ、重度の肝障害がある、人工透析中を受けている、ほかの方には処方ができません。また、一部の抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗不整脈薬、新型コロナ治療薬を使用中の方もレビトラの併用ができません。服用途中で上記に関わるような身体状況の変化があったときは、医師に必ずご相談下さい。
レビトラ併用注意薬の一覧
CYP3A4を阻害する薬剤 マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン等) | AUCが4倍、Cmaxが3倍に上昇 |
ビカルタミド | 本剤の血漿中濃度が上昇 |
CYP3A4を誘導する薬剤 リファンピシン等 | 降圧作用の増強 |
カルペリチド | 降圧作用の増強 |
α遮断薬 テラゾシン、タムスロシン等 | 症候性低血圧 |
レビトラ禁忌薬の一覧
硝酸剤及び NO供与剤(ニトログリセリン、 亜硝酸アミル、 硝酸イソソルビド、 ニコランジル等) | 降圧作用の増強 |
リオシグアト(アデムパス) | 症候性低血圧 |
CYP3A4を阻害する薬剤 リトナビル(ノービア) | AUCが49倍、Cmaxが13倍に上昇 |
アタザナビル(レイアタッツ)、ホスアンプレナビル(レクシヴァ)、ロピナビル・リトナビル(カレトラ)、ダルナビルを含有する製剤(プリジスタ、 プレジコビックス、 シムツーザ) | 各剤の血漿中濃度が上昇、半減期の延長 |
ケトコナゾール(外用剤を除く)(経口剤は国内未発売)、イトラコナゾール(イトリゾール) | AUCが10倍、Cmaxが4倍に上昇 |
コビシスタットを含有する製剤(スタリビルド、ゲンボイヤ、プレジコビックス、シムツーザ) | 各剤の血漿中濃度が上昇 |
クラスⅠA抗不整脈薬キニジン、プロカインアミド(アミサリン)、ジソピラミド(リスモダン(経口剤))、シベンゾリン(シベノール)、ピルメノール(ピメノール)、クラスⅢ抗不整脈薬アミオダロン(アンカロン(経口剤))、 ソタロール(ソタコール) | 相加的なQTc延長 |
新型コロナ治療薬 ゾコーバ | 本剤の血中濃度の上昇 |